史上最悪となる秋の惨事

2012.11.09 Column 0 Comment boff 0 view
何でAdSenseアカウント停止なの?!

 

史上最高となる秋の珍事」から一転、思いもよらない惨事が発生しました。
Google AdSenseのアカウントを停止されてしまいました。
ちょっと長いですが、事の顛末を記しておこうと思います。

Google AdSenseアカウントの停止に気づいたのは、11月7日に届いたYouTubeからの次のようなメールを見たときでした。

 

いつもYouTubeをご利用いただきありがとうございます。最近、AdSenseアカウントのステータスについて、adsense-noreply@google.comからお客様にメールをお送りしました。有効なAdSenseアカウントをお持ちでないと、YouTubeパートナープログラムに参加していただくことができません。AdSenseアカウントが不正なクリック操作またはその他のポリシー上の理由により無効になっている場合は、こちらをご覧ください:

  • アカウントを良好な状態に保つ
  • AdSenseアカウントが無効な操作で無効にされた可能性がある
  • お申し込みが承認されなかった理由

異議申し立てが認められ、アカウントの状態が正常になった場合、広告配信は通常 48 時間以内に再開されます。なお、AdSenseアカウントを複数作成することはAdSenseの利用規約違反ですのでご注意ください。
よろしくお願いいたします。
YouTubeチーム

 

いつもなら表示されているGoogle AdSenseの1行テキスト広告が表示されいないので、おかしいなと思った矢先のことでした。
慌てて”adsense-noreply@google.com”からメールが来ていないかメールボックス中を検索するが、迷惑メールにも振り込まれておらず内容は不明のままです。
そもそも「YouTubeパートナープログラム」への参加手続きをしてもいないし、なぜこんなメールが来るのか?
この時点で、YouTubeチームからのメールの内容がさっぱり理解できませんた。
何らかの理由で「AdSenseアカウントが無効」になってしまっているということを、このメールと実際に広告が表示されいないことから判断するより他ない状況でした。
いずれにせよ「不正なクリック操作またはその他のポリシー上の理由」にまったく思い当たる節がなかったので、直ちに異議申立てを行うことにしました。
上記のメールにあったリンクを進み、「無効なアカウントについての申し立て」から異議申立てを行いました。
フォームの必要事項に記入し、「お客様、またはお客様のウェブサイトが過去に AdSenseのプログラムポリシーまたは利用規約に違反したことはありますか」の入力欄に次のように書き込んで送信しました。

 

一切ありません。
(YouTubeからのメールにあった)adsense-noreply@google.comからのメールも届いておらず、アカウントを停止される覚えがまったくありません。

 

送信後すぐにGoogleから異議申し立てを受領した旨の自動返信メッセージが届き、審査手続きに「1週間程度またはそれ以上かかる場合もある」とあり、次のような一文も書かれていました。

 

また、AdSenseアカウントの無効化に対して申し立てを行っても、必ずしもアカウントが再度有効になるわけではありませんのでご了承ください。

 

やり切れない思いを引きずったまま、「AdSnenseアカウント無効」や「無効になったアカウント再開方法」についてインターネット上を探索すること数時間、たくさんのユーザーが思いがけずアカウントを停止された経験談について吐露しているではないですか!?
その中で見つけたのが「AdSense狩り」というキーワードです。
「AdSense狩り」とは、AdSense運営サイトに対して何らかの損害を与える目的で行われる、第三者による悪質な行為のことです。
Google AdSenseのプログラムポリシーにある主な禁止行為としては、自分で広告をクリックする行為、何らかの方法で表示回数やクリック数を作為的に増加させる行為、あるいは広告をクリックするよう意図的に誘導する行為などがあります。
つまり、「AdSense狩り」の具体例としては、「クリック数を作為的に増加させる行為」と思わせるよう第三者が大量に広告をクリックし、Google AdSenseのプログラムポリシーに抵触させることで、AdSenseアカウントの停止や削除に陥れるようなケースが挙げられます。
ここでようやく今回のアカウント停止の原因に思い当たりました。
それは「史上最高となる秋の珍事」で書いた、ここ数日間の急激な訪問数の増加です。
喜びも束の間、善意ある不可抗力によってまさかカウント停止になるとは夢にも思っていませんでしたし、この問題について調べるまで「AdSense狩り」といった悪質な行為があることすら知らなかったくらいですから†1
そして数時間後、早々とGoogle AdSenseチームから「アカウント再開は不可能」という残念な内容のメールが届きました。
しかし今はアカウント停止になった原因をある程度推測できたので、さらにアカウント再開方法について調べてみたところ、「AdSenseアカウントが理由もなく無効になった場合、Googleを訴えれば受け取っていないお金は取り戻せる†2という記事を発見。
その記事の中の次の注釈がビンゴでした。

 

※一般的には、急激にアクセスが増えたためにクリック数が増えてしまった場合に不正クリックと判断されるケースがあるわけですが、ログファイルを送信すると不正ではないことが証明され、アカウントが復活するケースが多いです。

 

11月4日前後における急激なアクセス数増加は、決して作為的なものではないことを証明するため、急いで11月1日~7日までのアクセスログを準備し、それをGoogle AdSenseチームに提示する段取りをして、11月8日に再び意義申立てを行いました。
で、結論をいいますと、またもや「アカウント再開は不可能」という機械的で冷ややかな内容のメールが届きました。
もはやGoogle AdSenseアカウントの再開や「AdSense狩り」はどうでもよく、今回の一連のGoogleの対応に対して納得できないという遺恨が強く残りました。
まず、アカウントを停止した理由がGoogle側から明確に説明されていないことが、非常に問題だと感じています。
「AdSense狩り」のような現象があり、それが不正クリック行為とGoogleに判断されたためアカウントの停止に至ったというのは、あくまでこちらの推測ですし、もしかしたら他の行為が原因だったのかもしれません。
例えば、アカウント停止について、Google AdSenseチームから届いたメールの全文は次のとおりです。

 

AdSenseをご利用のお客様
お申し立ての際に追加の情報を提供していただき、また AdSenseプログラムのご利用をご要望いただきありがとうございます。しかしながら、アカウントのデータを再度確認し、ご意見を検討しました結果、お客様のAdSenseアカウントの再開は不可能であることが確認されました。
Googleの無効なクリックや再審査に関する詳細はhttp://www.google.com/adsense/support/bin/answer.py?answer=57153でご覧いただけます。なお、アカウントが無効となったサイト運営者様は、今後AdSenseプログラムにご参加いただくことはできませんのでご了承ください。
何卒ご理解いただけますようお願いいたします。
Google AdSenseチーム

 

個別具体的な理由や説明は一切記されておらず、それで理解せよという方がどうかしています。
いつ、誰の、どの行為を、いかに検討し、最終結論に至ったのかを、明確に説明してもらわない限り納得しようがありません。
当初Googleは「1週間程度またはそれ以上かかる場合もある」といっていたので、きっとそれくらいの検証結果を示してくれるのかと思っていまいたが、完全に期待外れです。
少なくともこのメールの文面だけでは、十分な説明責任を果たしたとはいいがたいと思いました。
そしてさらなる問題は、先述のGIGAZINEの記事の中でも触れられているように、問い合わせ先がどこにあるのかまったくわからないということです。
カスタマーに対する初期対応の悪さが、事態をより一層悪化させるのはいうまでもありません†3
例えば、Google AdSenseチームに対して今回の問題を電話やメールで直接問い合わせようとしても、Googleのどこを探しても電話番号やメールアドレスは記載されていません。
どこかに明示されているのかもしれませんが、スムーズにたどり着けないよう意図的にデザインされているのだと思います。
はっきりいって悪質だと思いました。
2回目の「不可能」メールについてはどうしても理由が知りたいので、AdSenseの「ヘルプホーム」からメッセージを送信してみました。
望みは薄いと思いますが、返事をお待ちしております。
手軽にできると思っていたGoogle AdSenseですが、思わぬ落とし穴がありました。
現在もGoogle AdSenseプログラムを利用されているユーザーの方たちにとっては常識のことだと思いますが、運営サイトのアクセスログをつぶさにチェックして、急激なアクセス状況の変化や広告クリック数の増加などがないかを常に把握しておくことが必要だと思います。
さらに、少しでも不穏な動きがあった場合は、Google AdSenseチームが察知するよりも先に連絡することが、アカウント停止の憂き目に合わないためには重要です。
最後に、アグレッシブなマーケティングチームであるMarble-Labらしく、今回の一連の経緯を国民生活センターの「消費者トラブルメール箱」に通報しようと思います†4

 

Notes

  1. ここでお断りしておきますが、11月4日における訪問数の爆発的な増加が「AdSense狩り」であるとは決して思っていません
  2. GIGAZINE」2009年03月13日
  3. GIGAZINEの記事では、ある意味初期対応の悪さを契機として訴訟問題に発展したといっても過言ではないでしょう
  4. 最近の相談事例として「アフィリエイトのアカウントが停止になったが業者が停止理由を教えない」というのがあるようです

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