プロ?セミプロ?アマチュア?何でもござれ?
9/14(土)、快晴。
大阪府和泉市の「和泉市教育ファーム推進協議会」さんの取り組みにおじゃましました。
和泉市での教育ファームは当初、一般参加の地元家族による農業体験だけを計画されていましたが、合わせて地元の横山小学校5年生にも取り組んでいただいています。
この日は、一般参加の家族を中心として、大根・ニンジン・小松菜の播種と白菜の苗の定植を行いました。
ちなみに一般参加のプログラムは全部で5回を予定されていて、今回が第3回目。
6/29(日)の第1回目は残念ながら雨で中止となり、予定されていた黒豆・大豆の播種とサツマイモの苗の定植は、後日、地元の生産者のみなさんにしていただいたとのこと。
8/3(日)の第2回目は、大豆やサツマイモの観察したのち、農場のある小川(こがわ)集落を散策して地域の伝統文化について座学をされ、予定にはなかったスイカとカボチャの収穫体験もされたそうです。
そして、一連の取り組みの指導していただいているのは、NPO法人いずみ・きららファーム理事長の飯阪さん。
そのほか協力していただいている地元の生産者の方たちや飯阪さんの呼びかけで個人参加されていた方たちからは、「先生」†1と呼ばれている、とっても愛嬌のあるフレンドリーなおじさんです。
農文協本部から聞いていた話では、「農業団地には万国旗が飾ってある」ということで密かに楽しみにしていたのですが、この日は残念なことにありませんでした†2。
参加者が集まるのを待って、「先生」こと飯阪さんが本日の作業内を説明して取り組みがスタートしました。
まずは、大根の種まきをして、その後白菜の苗を植え、ニンジンと小松菜の種をまくとのこと。
大根の種は3粒ほどまいて、それから2つを間引きして1つだけ残すのが一般的ですが、あとの手間を考えて今日は「1発1中」方式、つまり1ヵ所に1粒だけまきます。
さらに、大根の種をまく「機械」を今回用意してるので、それを使います。
素人の私はなんとも思わなかったんですけど、飯阪さんの呼びかけで個人参加されているほとんどの方たちは、かなり農業に精通(いわば「セミプロ」)していらっしゃるようで、「1発1中」方式ということに少しざわめきながらも、「先生」の妙な自信に「とりあえず黙るしかないな」といった感じでした(笑)。
そして、秘密兵器の「大根の種まきマシーン」は、どんな画期的な機械が登場するのかと思いきや、写真のような恐ろしく原始的な道具で、さらに参加者の方たちを黙らせました(笑)。
とはいえ、見かけによらずなかなか便利な道具、否、機械で、地面に押し立てるだけで一気に9ヵ所も種をまくくぼみをつけることができます。
シンプル・イズ・ベストですね。
この秘密兵器のおかげで、大根の種まきは順調に進めることができ、続いて白菜の苗を植える作業に移りました。
白菜の苗は40㎝間隔で1株ずつ植えていきます。
事前に40㎝に切り分けた木の棒で間隔を測りながら、子どもたちも見よう見まねで1株ずつ植えていました。
しかしここでも「セミプロ」の参加者の方から「先生!申し送りがうまくいってないので、同じところに2つも3つも植わっているところがありますよ!」と手厳しい指摘に、飯阪さんは「ごめんなさい」とすぐさま反省のご様子で、「先生」のひょうきんなしぐさがなんともラブリーでございました。
植え終わった白菜の苗には、ひしゃくで水をやります。
あまりたくさんやらないように、苗の周りを円を描くように優しく。
親子参加の方たちも、「こうやってやるんやで!よー見ときや」と子どもたちにお手本を示すように水をやっておられました。
さらに、ニンジンの種は密植させるように、小松菜は3粒ずつ20㎝間隔ほどでまき、最後にホースで畑全体に放水して終了。
見ていた限り、ニンジンと小松菜を勘違いして、小松菜の種を同じところにバラバラとまいていた親子さんもいらっしゃいましたが、それも芽が出てからのお楽しみということでいいんじゃないでしょうか?
とにかく感じたことは、この日はお天気にも恵まれて、ほのぼのとしたのどかな雰囲気だったことで、それもこれもきっと「先生」の人柄なのかなぁと。
指導していただいているプロの方たちも、長年農作業を続けられているセミプロの方たちも、今回始めて親子参加した方たちも、そしてはじめから終わりまで虫取り網でトンボを採ろうとしていた子どもたちも、「先生」の手のひらの上でそれぞれが自然とゆっくり戯れた一日でした。
本日の取り組みが終わった後、すでに植え終わっていた黒豆、大豆、サツマイモなどの畑も見せていただいたのですが、ウサギ、アライグマ、イノシシたちに、せっかく出た芽や育った苗を食べられる被害もかなり出たということでした。
写真を見てもおわかりのように、かなり土が見えてしまっている畑もあって、ちょっと深刻でした。
なんとか収穫できるようにと祈るばかりです。
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