太刀魚?!ちゃうちゃう!タッチョ!
10/7(火)、あいにくの曇り空。
この日は、和歌山県有田の和歌山下津港からついに漁船に初乗船しました。
参加者は、田栖川小学校5年生10名(希望者のみ)。
全員漁船に乗るのは初めてだし、底引き網漁を見学できるなんてわれわれも含めてみんな初体験です。
さて、7/2にみんなで放流したヒラメとの再会は果たせたのでしょうか?
早速、子どもたちは漁船に乗り込み、船の設備についていろいろと質問をしていました。
甲板の床にあるフタを開けると水槽があったり、操舵室にはレーダーやら計器類がいっぱい。
この船のエンジン1機の値段で家が買えるという話に、子どもたちも驚いていました。
漁船について、私も昔から疑問だったところを子どもたちが質問してくれました。
児童:あの窓の丸いところは何ですか?
漁師さん:あれは、ワイパーや。
児童:ワイパー?
漁師さん:海の水は塩が入っているやろ?それが窓に付いて固まると白くなって前が見えなくなるから、回転して水を吹き飛ばすんや。
児童:へぇ~!
そして、実際にホースで海水を窓に吹きかけワイパーを回転していただき、一同納得。
百聞は一見にしかずとはこのことですね。
一通り船の設備について見学したのち、早速、底引き網漁に向けて出港です。
子どもたちは漁船ではなく、もう1隻の船に乗り込んでそちらから漁の様子を見学しました。
20分ほど沖に出たところで、底引き網漁開始です。
錘(おもり)と浮きの付いた網を勢いよく海に出して行きます。
船体の左右に立っている2本のブームを外側に開くと、海中の網も開くような仕掛けになっています。
あとは海底の網を引きずるように船を走らせ、網に魚を追い込むわけですね。
通常の漁では1時間ほどして網を巻き上げるそうですが、今回は時間も限られているので30分ほどして網を巻き上げました。
エンジンの轟音とともにものすごい速度でリールが回転し、海中の網が引き上げられていきます。
いったいどんな魚が網に入っているのか?そして、あのヒラメたちは?!
その様子を少し離れた船から子どもたちも見守っています。
もし安全が確保できるなら、子どもたちも漁をする船に乗せてあげたかった。
ついに網にかかった魚の姿が見え、甲板の上に放り出されます。
時間も短かったので大漁とまではいきませんでしたが、太刀魚、クチ(イシモチ)、ウボデ(イボダイ)、アジ、カマスなどいろいろな魚が獲れました。
子どもたちは獲れた魚を指差し、「これは何ていう魚ですか?」、「わぁ~、何か口から出てる!」とおおはしゃぎ。
漁師さんも子どもたちに「この魚、何ていうか知ってるか?」と問いかけます。
すかさず子どもたちは「太刀魚!」と答えましたが、「ちゃうで、このへんでは”タッチョ”って呼ぶんや!」と漁師さんも子どもたちとのコミュニケーションを楽しんでいるようでした。
最終的に子どもたちは、太刀魚のことを「タッチョ」ではなく「タッチー」、アジを「アジさん」と呼ぶようになっていましたけれど。
そして漁師さんのご好意で、獲れたてのタッチョ(太刀魚)やアジをお刺身にしてもらい、子どもたちに振舞っていただきました。
われ先にとお刺身に子どもたちの手が伸び、「美味い!」、「食べたりひん!」と口々に叫びます。
魚が苦手な子どももいたようですが、獲れたてのお刺身をしかも船上で食べるとなれば、好き嫌いも一気に吹っ飛んだようです。
豪快に捌かれる太刀魚に醤油をぶっ掛けて、これ以上新鮮な状態のお刺身はないですもんね。
で、問題のヒラメは・・・・残念ながら、今回ご対面とはいきませんでしたが、底引き網漁の見学と船上で食べたお刺身の味は、子どもたちによってものすごく貴重な体験になったに違いありません。
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