「男」って何よ?!

2009.07.17 Column 0 Comment boff 23 views
はっ!俺、男だった!?

 

男女共同参画のこの時代に、かなりアグレッシブなタイトルかとも思いましたけど、このところ身近な話題やクライアントとの打ち合わせの中で、性差についていろいろと考えさせられることが多く、とくに「男性」についてちょっとだけ考えてみたいのです。

社会学的に、ジェンダー論をきっちりと議論せずに話しを進めるのはかなり問題があることかもしれませんが、まぁ、偏狭のいちマーケターの実体験をもとにした感想程度に聞き流してください。
いきなりですが、このところよく「男ってダメな生き物よね」、「現役を退いた男性ってそれから先の人生をどうするんだろう?」という話に至ります。
例えば、男性のライフサイクルのステレオタイプなパターンを考えると、大学を卒業して会社に勤め、結婚をし子どもを授かり、家族のためにマイホームを建て、定年後は・・・といったところでしょうか?
とにかく、家族を背負って働きっぱなしの人生なんですけど、それでも昔の男性は「父親の役割」を誰に教えられるわけでもなく、ちゃーんと自覚して演じていたように思います。
もちろん、社会通念的な重石があった(例えば、家父長制度)ことは重要なファクターですけども。
実家に戻ったときに義妹から最近の若い夫婦のパターンを聞いていると、「父親できる男が少ないな」と感じます。
なんだかんだと社会のストレスを抱え込んで、風俗に走ったり、自分だけの趣味の世界に引きこもったり、果てはDV夫に変貌したり・・・家庭やわが子、ましてや隣近所との付き合いなどほとんどできない「父親」が目に付きます。
妻からすれば、そんな「父親」は「血のつながりのない長男」か、単なる「わがままな赤の他人」でしかないわけですよね。
夫からすれば、「家族のために一生懸命稼いでいるんだから、俺が何しようが勝手だろ!」というのが唯一の論陣です。
でも、すでに平成に入ったあたりから、共働き世帯の数は男性のみの所得で成り立つ世帯数と数的に拮抗していて、それ以降は逆転しているというデータを見たことがあります。
つまり、結構な割合で、妻の所得なしでは成り立たない世帯があるという現実があるわけですよね。
となると、唯一の論拠たる「大黒柱だ」という威厳さえも、もはややせ細った頼りない枝でしかなく。
さっき挙げた風俗、趣味引きこもり、DVなどの夫たちも、軒並み共働き世帯だということを強調しておきたいと思います。
一方、このところ「婚活」という言葉が流行ってますが、合わせてその逆の「離活」という現象もTVドラマ化†1されるなどして注目されていますよね。
一時期、「熟年離婚」といわれたのはその走りだったのだろうと思うんですけど、「離活」の話を聞いて、ますます「男ってダメな生き物だ」と感じてしまいました。
とくに定年を迎えようかとする熟年カップルの場合、もし熟年離婚をし妻に夫が見放されたら・・・。
定年後には夫婦水入らずのライフスタイルを何となく思い描いている夫の知らないところで、夫のお世話係り引退に向けた準備を粛々と進めている妻。
家事もできない、趣味もない、隣近所とのコミュニケーションもほとんどない、いわば「生活力」がほぼ皆無に等しい哀れな中年男が、ぽつーんと独りぼっちになっている姿が目に浮かびます。
男としては、想像するだけでゾッ~とします。
なんか、蒸し暑い夏の日に、男だけの怪談話みたいになりましたけど、ちょっと視点を変えると、「パパマーケット」†2は潜在的な市場性を秘めているように思えてなりません。
例えば、最近見つけたサイトで”papa@home“というのがあります。
このサイトは、三井ホームさんのサイトで、もちろん住宅ニーズの発掘が主たるコンセプトではあると思いますが、「社会ではなく家庭内での男性の役割を提案すること」が、今後お金になるという計算に基づいているに違いありません。
男性が家庭の中で「パパ」になれるというコンセプト、そのための商品やサービスは、まだまだ未開拓な気がしています。
くだらない話を長々と書きましたが、異論・反論、お待ちしています。

 

定年で男は終わりなのか
主婦の友社 (2012-01-01)
売り上げランキング: 62,629

Notes

  1. NHK金曜ドラマ『コンカツ・リカツ
  2. 何の根拠もないですが、「父親」や「夫」ではないのが大きなポイントでしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Only Japanese comments permit.

TrackBack URL

Top